裏磐梯秋元湖のキャンプ

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 - Stage5 -〜 裏磐梯秋元湖キャンプ 〜

 

 

磐梯山の麓に多くの湖や沼がある。その中で3番目に大きいのが秋元湖だ。

3年前の6月、僕は初めてここを訪れ、そして魅せられた。

そして今回、仲間を引き連れ、また訪れたのだ。

 

 

 


僕のキャンプは築地から始まる。それもやっぱりこのそば屋から。

 

 


毛ガニを買い込み大事そうに抱えるシーマガ近田。それもそのはず、あの一箱で7万円。

1匹1万円以上の毛ガニ。大きいし生きている。こいつが今夜の主役。

 

 

 

渋滞している東北道を避け、常磐道をひた走ること4時間。


目の前に、あの風景がまた広がった時、僕は思わず声を上げた。

 

そこには大自然があり、そして感動があった。

東京に住み、働く僕らが決して忘れてはいけないものがここにはある。

テントやテーブルなどの設営が終わる頃には、すっかり辺りも暗くなりかけていた。

 

 

 


毛ガニは生きていなければ食べる価値はない。

 

カニの料理法は基本的には蒸すか焼くか。

師匠曰く、茹でるのは愚か者の結論である、と。

 

 

毛ガニをざっと洗い、関節に塩をたっぷりとまぶしつける。

鍋の底に湖のほとりで拾ってきた丸石を並べ、たき火の火に掛ける。

湯気がモウモウと上がってきたら、カニをその上に並べて蓋をする。

蒸気で蓋が持ち上がらないように上に重い石を置いて、30分待つ。

茹でると流出してしまうカニの旨みが、蒸せば殻の中にとどまる。

北海の繊細高尚な味がここ裏磐梯の湖畔に突如出現する。

 


会話がほとんど無い奇妙な夕食風景

 

1ハイ、1万円以上する毛ガニの破壊力は凄まじいの一言。

持ってきた赤ワインも日本酒もみんな飲み干す。

 

 

 

すっかり満腹したあとは、みんなでたき火を囲む。 秋元湖の夜の冷え込みは予想以上に強かった。

厚着して、たき火の火に当たりながら熱燗を飲む。

これ最高。


火はなぜこうも心を高ぶらせるのか。

 

 

この湖畔には電気も来ていないほどなので、動力というものがいっさい無い。

人工的な音がいっさいしない上に、今夜は風もなかった。静まる湖畔。

テントに入ってシュラフの気持ちよさを味わいつつ、耳を澄ますと虫の鳴く音と風のざわつきだけしか聞こえない。

と、言いたいところだが、今回はいびきのうるささでは、覇を競う近田君とふ〜じが一緒。

この2人に先に寝られてはかなわない。僕は早めにテントで寝る。

疲れもあったし、酒のせいもあったのだろう。

僕の心配は幸いにも当たらず、翌朝まで一度も起きることなく寝ることになる。

 

 

 

放射冷却で冷え込んだ空気に、湖面からモウモウと湯気が立ち上る幻想的な夜明け。  

 

目が覚めると、テンとの外が騒がしい。

外に出ると、シーマガ近田とふ〜じが互いのいびきがうるさいと、罵り合っていた。

 

ふ〜じ  「昨日は近田のいびきがうるさくて、全くと言っていいほど寝付けなかったぞ。」

近田君  「何を言う、お前の地響きの様ないびきに比べたら、俺のいびきなんて鈴虫の鳴く音みたいなもんだ。」

ふ〜じ  「あんなうるさい鈴虫がいてたまるか!そんな虫、俺が踏みつぶしてやる!」

近田君  「なにをっ!?!」  

 

 

とりあえず、放っておいて朝飯のトーストを口に放り込んだら、キノコ採りへ行く。

美味しそうなキノコをいっぱい見つけた。

 

 

 

大自然の中、嫌なことも仕事も時間も、みんな忘れて一日をのんびりと過ごす。

 

昼近くになって、サイクリングに行く。

目指すは秋元湖の源流、中津川。

片道で30分。気持ちいい景観の中、MTBを操る楽しさを味わいながら山道を疾走する。

 


そして中津川源流。

 

 


清流、ここにあり。

ため息をつくような美しさ。

 

 

そして一日が終わる。

磐梯山の麓に夕日が溶けていくのを眺める。

写真の山が磐梯山。左手には安達太良山。

目の前には湖。そして紅葉。

何もかもが美しく、 そしておおらかに存在する。  

 

朝食と昼食はとてもシンプルだったので、夕飯はまた豪華主義。

レシピは岩手牛のすき焼き。

すき焼きは割り下が命。

しかし、 キャンプの時に時間を掛けて作るもんではない。

 

 

浅草今半の店先で売っている極上割り下。一瓶1000円。

これがあれば、誰がどうやっても旨いすき焼きができる。

 

もう、奪い合い。

簡単でご飯も進むし、秋のキャンプには最高の料理かも。

 

そして就寝。みんな、一日中野山を駆けずり回ってヘトヘトだった。

昨日以上に静まりかえった裏磐梯の湖畔で、

二人のいびきだけが遠くまで響いていただろう。

 

 

翌朝はキノコ雑炊。

山で採ってきたキノコをおもむろに刻み、煮込む。

ふ〜じが猛反対。

 

キノコは危ない、と。

確かに危ないが、臭気判定士の嗅覚では大丈夫だ。

 

一つだけ幻覚症状が出ると記されていたキノコがあったので、せめてそれだけでも入れたい。

ふ〜じを説得する。

僕 「幻覚見られたら、フカキョンと●△できるかもしれないんだぜ?」

ふ〜じ「おいおい、幻覚ってのはな、願望じゃないんだ。」

僕 「1メートルのスズキがバホバホ釣れるとかじゃないの?」

ふ〜じ「無数の毛虫が体中の毛穴に入っていくんだよ」

僕 「やめよう!」

 

ということで、朝採りキノコは全員の猛反対にあって却下。

うまそうなもんもあったんだが・・・。

赤だしの深い味がキノコの秋らしさを倍増させる。    

 

 

そしてまた一日遊ぶ。

また、来年。必ず。

そう思って東京へと向かった。  



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