村岡昌憲の釣行記。東京湾のシーバスからその他節操無く色々と。

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Area2 - Stage2 〜 台風15号襲来 〜

2001年9月8日 荒川シーバス

 

 

 

ほんとは館山シイラのはずだったんだけど、この風とうねりの予報ではさすがに危険。

家でのんびりとFF10でもやろうかという話になった。

 

しかし、秋分の日の前だけに潮の動きは大きくないものの、1週間ずっとそこそこの下げ潮が得られるのが今の時期の潮だ。明日から小潮だけど結構潮が引くかな?そう思って潮時表を見る。

干潮2時、潮位もまずまず。風向きから考えて荒川中流部が良さそう。

雨も今のところは降ってないってんで出撃を決意。

 

 

前日に荒川下流部で陸っぱりながら、ナイスな魚をキャッチしている。

いよいよ秋の体になってきたリバーシーバス。

 

今年の秋に僕が最も重要と位置づけたテーマは荒川だ。

僕が初めてシーバスを釣ったのは11年前の葛西橋下だった。

あの時は適当に買った(つたない記憶ではレッドフィン)ルアーをなんのビジョンも無く投げて釣れた70UPだった。餌釣りではそれなりにスズキを釣ってはいたけれども、疑似餌という新しい概念でスズキが釣れたという事に非常にドキドキした。その興奮を今でも覚えているから、今でもルアーを投げ続けるんだろう。

あれから11年。

東京湾奥を中心に、あらゆるポイントを巡り、陸もボートも一所懸命やって、スズキという魚を懸命に理解するべく努力してきた。

あらゆる情報もどん欲に吸収し、消化して自分の糧としてきた。

そんな経験を積んできて見えている僕の視野には、11年前には絶対に釣ることができなかっただろう、スズキがたくさん泳いでいる。

 

もし、願いが叶うならば・・・。

 

11年間もの長い道のりをこの荒川で完結させたい。

そう、思っている。

 

 

今年の春にこの荒川を徹底的に開拓してきた。河口から赤羽の辺りまでか。

潮が大きく引く春の大潮に河川敷をひたすら歩き、時にはボートから岸際の写真を撮りまくった。

夜はその成果を試すべくの実釣。

3月に93センチという魚が出たけどあれは僕がルアーを食わせたものではなかったように思う。

魚がそこにいて流したルアーを食ってくれた・・・。

 

 

贅沢な話というのはじゅうじゅう承知の上で語らしてもらえば、僕はこの魚に満足感を見いだすことはできなかった。

満足感で言えばその3日前に釣った86センチの方が十分に満足できるものだった。

なぜならば、僕の釣りにはAreaというテーマがあり、そのテーマは視野=ビジョンを持ってして構成されているからだ。

サイズには満足しているけれども、視野を持った釣りである以上、僕は最終的な成果に至るまでの全てをコントロールしないと満足行く結果ではないと思う。

その100%の視野を何とか手に入れたい。そこがこのArea2の完結点だ。

 

 

ポイントは荒川中流部とさせていただこう。

ぶっちゃけた話をすると荒川中流部と僕が書くポイントは実は4ヶ所ある。

全てこの春に見つけ、パターンを見いだしたポイントだ。

ポイントとは地点のことではあるが、釣りの場合そこを見つけたから釣れるってもんでもない。

パターンがあって初めてポイントとなるのだ。

もちろん、ずっと前から高速道路の上から水面は見てきた。

そこがどんな地形でどんな場所かも十分見ていたし、地元だけに周りの状況も解ってはいたけれども、昨年秋のArea3がなかったらこの4ヶ所は今も相変わらずただの釣れそうもないポイントだったに違いない。

Area3の最大のテーマ、「Crossroad」。

その視野を持って荒川を改めて眺めた時、僕はこの4ヶ所を見つけたのだ。それもArea3以上のポイントとなるべきポテンシャルを持っていそうな。

ちなみにこの4ヶ所は僕がここでランカーを釣った際には明かすということを約束しておく。

 

今日のポイントは通称「Dr.daffy.」

この日の風向きはこの時期にあまり吹くことのない無い風向きの日だった。何向きかは書くとポイントまで判っちゃうので、昨日釣りに出た人だけのヒントにしておく。

その風向きの時に荒川の流れが最も加速する場所。

それが「Dr.daffy.」、速い流れが生み出す副産物がランカーには必要だ。今日はこの「Dr.daffy.」で勝負。

川の流れはすでに下げ始めてだいぶ時間が経っていたようだった。すでに目安となるべき潮のエッジがはっきりと水面に現れていた。

 

 

まず始めにハンマー15をセット。

今年からいよいよ15センチサイズを本格的に導入していく。

その理由は70以下は狙わない。そんだけ。

70以下に手間取ると一瞬しかない時合を逃してしまう。

そう、今の僕の視野と技術ではわずか20分ほどの間しか、ランカーが見えないのだ。

その20分間の勝負は真剣にやる。

 

ポイントは川のカーブから始まる流れの大きなヨレが交錯しあう所に自然とできた瀬。そこからのブレイクラインへの落ち込みを狙っていく。

ハンマーをドリフト気味に流して、ここぞという場所でフッと”抜き”を入れる。またはジャーク、そして抜き。

 

1時間ほどやったんだけどこの間の魚信は全くなかった。

パターンがズレているのか、それともいないのか。

色々な思いをうち消しながらの1時間。まだまだ僕は自分の視野に自信を持っていない。

それはまだ経験が足りないからだと思う。

そんなことを考えながら、ただ、ひたすら投げた1時間だった。

 

 

で、区切りのいいところで、今度は気持ちを切り替えてマジンガーモード(商標権:西村氏)に切り替える。

まずはモンロー125をセット。

先ほどさんざん流した瀬の上をナチュラルドリフトさせながら送り込んでみる。

すると10投目ぐらいでヒット。やっぱり魚はいた。

150で食わないけど125だと食う。

もちろん、太さや泳ぐレンジの違いもあるけれども、ミラクルワークスが提唱する「食わせない」という概念を改めて実感した。

しかし、冷静に考えてみると、「食わせない」っつーのはルアーとは思えないひどい概念だな(笑)

 

魚は50センチぐらいしかないけど、まさに川一筋の銀ぴかシーバスだった。

 

 

 

その後、30分ほどあれこれルアーをキャストし続けていくうちに、今日のパターンがおぼろげながら見えてきた。

今日の魚は浮いておらず、ブレイクの底に溜まるように泳いでいるようだった。

周囲の地形の大部分が泥なこと、ここがハゼ釣り場として関東屈指の名釣り場と言うことを考えると、ベイトフィッシュはハゼであり、ブレイク下で瀬から落ちそうになるハゼを待っているというパターンなのかもしれない。

そこに流し込めるルアーはX-80SW。僕はこれしかないと思っている。

メガバスと契約しているアングラーが、そういう事書くと色々と勘違いされちゃうんだけど、使えば使うほどこのルアーのすごさを痛感する。

マーゲイとX-80SWに関しては、僕がメガバスプロスタッフであることを幸せに思う。

まあ、なんだかんだ書いても結局宣伝と思われちゃうんだろうけど。

僕はX-80SWにぞっこんなんです。ということで。

 

ちなみに、TIP−OFFで話題になってたけど、サスペンドのX-80とX-80SWの違い。

単純に言えばシンキングかサスペンドかの違いなんだけど、ちょっと違うのだ。

サスペンドのX-80はバスは知らないけど、シーバスを狙うにあたっては少し泳ぎすぎるきらいがあった。

僕がメガバスに求めたのは水を少しでもつかんで、なおタイトローリングのおとなしめのアクションをする動きだった。これを開発していた当時、ソルティバディを僕は一所懸命理解しようとして、宮丸さんが導き出した川の流れの中で最もベストな泳ぎってのを自分なりに消化して、その必要性をメガバスに伝えていったんだ。

水をつかんでウォブリングで泳ぐルアーに食うシーバスは、リップインベイトでもラパラCD9でも獲れるんだ。

それらではなかなか反応しないシーバスを釣るために、メガバスでは0.05g単位でウェイトを変えてベストな動きを最終的に決めていった。それが最終的にシンキングになったってだけ。

 

X-80SWならば川の流れの中で、ブレイクライン下にナチュラルドリフトさせながら送り込んで、食わせるってことを簡単にできる。もちろん流れがなければどんなシンキングミノーでもできるし、川の流れの中でもリップの小さなルアーを使えばできなくもない。でもね、情報の発信量が違うのだ。これは実際にやってみないとわかんないだろけど。

 

そんな能書きを考えながら、ブレイクの下にハチマルを流し込む。

まずは川の流れを考えながら、あるべき1点にダウンクロスでキャスト。そこから水の流れをつかませて少しずつ潜らせる。リールのハンドルはほとんど巻かない。1回転に5秒ぐらい。頭の向きが少しずつ変わるのを感じながら、ブレイクの斜面にリップを当てるようにリトリーブで調整する。ここでブレイクの下に行ってもダメだし、上に行ってもダメなのだ。あくまで斜面でX-80SWを泳がせる。

ブレイクに軽くリップを当てながら泳ぐX-80SWに、フッと”抜き”を入れる。その瞬間に

コン!

1瞬だけバイトが出ることがある。それを掛けていく。

 

 

なんとか50後半をキャッチ。

でもちょっと誤算。

今日はハンマー15を考えたロッドをチョイスしたために、ロッドがいつもと違う。

ここまでの次元の釣りはあくまでヘビカバスタイルのタックルだからできるのだ。ハンマー15なんて重いルアーをキャストできるタックルではどうしたってそこまでの感度とキャストコントロール性は出せない。

普段使っているサーフスターやロクテンではないために、精度がどうしても出せないのだが、出せないなりに必死にブランクスの中を神経通してX-80SWを操る。

 

5分後くらいに再度ヒット。

次に45センチほど。

 

なんだか、いい感じでつかめてきた。魚が群れているのか、次から次へと回遊してくるのかはわからないけど、魚の気配はむんむんにある。

5分ほどしてまたまたヒット。

50後半の銀ぴか。みんなギラギラだった。

 

 

15分ほどして、これ以上ない感じでキャストが決まった。

この釣りは結局、ボトム直撃の釣りなんだけど

流れ、ルアーの性能、ラインの影響、を利用した釣りだから最終的に着水点が大事なのだ。

ゾクッとした何かが背中を駆け抜ける。いい感じでハチマルが斜面を舐める感触がラインを伝わってくる。

シーバスが見ている・・・

そんな気配が一番満ちた瞬間にフッとリトリーブを止めてロッドティップを気持ち送り込んだ。

ゴッ!

一瞬、一息?膝でためてから、背筋と腕を使ってアワセを叩き込む。

その瞬間だった。ステラのハンドルが激しく空回りした。逆回転防止ストッパーが効かなかったらしい。

魚はギュンギュンと沖に向かって走る。激しくハンドルも反対に回る。

慌てて手で止めて、再度アワセを入れようとする。その瞬間、ルアーが外れた。

水面でガボバガボバッと自分のサイズを示すかのようにシーバスが暴れていった。

まさか・・・。

 

こぉら!シ〜マ〜ノ〜!!

 

ほとんど発狂。すると、自分に非がないかのようにリールは全て正しく機能する。

ハンドルもしっかりと逆回転ストッパーが効いている。

やるな、シマノ。

 

 

 

その後、気を取り直してキャスト10分ほどして50センチほどをヒット。

逆回転防止機能は正常に機能した。

やがていきなり雨が激しく降り始めたので慌てて撤収した。

しかし、あのサイズ。80,いや、少なくても75はあったような感じだった。

ううむ。ここ一番でトラブルを起こす、ステラ。過去に何度も同じケースに遭遇したけどいかんともしがたい。

 

まだ落ち鮎などに見られる浮いたベイトがいないからか、単に時期が早いのか、ブレイクラインを絡めての反応に少しとまどった。

来週後半からの潮周りに期待したい。

 

 

 

 

 

使用タックル
ロッド Palms SGP-86L
リール シマノ ステラ4000 DH
ライン 東レ シーバスPE 1号
プラグ ティムコ ベイスラッグ
ソルティバディ
メガバス X-80SW
   

 

 

 




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